山里ぽん太

Material Wander

21 October 2018

山里ぽん太はマテリアルをぶらぶら歩きしました。


Chapter 1 まてりある
出来心で Houdini Apprentice をインストールして4ヶ月とすこし経ちました。
いろいろいじったり、本を読んだり、いろんな作例を作ったりして、少しずつ勉強してきました。
その間、納品しなければならないものは、MODO で作っていました。MODO には、すぐに使えるマテリアルがたくさん用意されています。木材は、いろんな種類の木が用意されていますし、同じ木でも、仕上げの違いでツヤがあったり、色が違ったりします。金属でも、ひとつの種類の金属が、光沢があったりなかったりしますし、サビの状態を表現することもできます。拡張 MODO テクスチャにはたくさんのノイズパターンが用意されていますし、連続的な水紋を簡単に表現できたりもします。
次の絵は、MODO のプリセットブラウザの例です。表示されているのは、桜の木のマテリアルの一部ですが、これだけで13種類もあります。

次の絵は、Houdini のマテリアル・パレットです。これで全部です。MODO に比べると少ないことは一目瞭然です。
というどころの騒ぎじゃなくて、こんなのぜんぜん足りなくね?、ってところです。木はいっこもありません。

個人でやっているので、なるべく出費を抑えたくて、MODO をやめて、Houdini に乗り換えようか、と思っているのですが、これでは無理です。
いや、ちょほいとまつたは(笑)。
Houdini は魔術師です。
できないことなんてないのです。
きっと(笑)。
そうです。
木目なんて、VEX で計算して、描いちゃえばいいのです。
「マテリアルにVEXかよ」というツッコミの声が聴こえてきそうですが、ここはひとつやっちゃいましょう!。
上半身裸になった遠山の金さんの心意気です(意味不明)。
というわけで、ぽん太的まてりあるの可能性を探ってみました。
Chapter 2 でぃすぷれいすめんと その1
Principled Shader に「Displacement」のタブがあります。
「Houdini Visual Effects」の本を読んで海を作ったときは、たぶん、Displacement の機能が働いていたと思うのですが、自分で意図して Displacement したことはありません。
いっちょ、使ってみましょう。
まずは、スノードームのところと、10 Wave Rings のところで使った花の写真で、でぃすぷれいすめんとしてみました。

できます!。
次は、テキトーな絵です。

できます!。
できるじゃまいか(笑)。
Chapter 3 でぃすぷれいすめんと その2
次は、のいずです。
Principled Shader の「Displacement」のタブには、プリセットのノイズがあります。
順に使ってみましょう。

まずは、Perlin Noise です。
ごつごつの岩みたいです。

次は、Original Perlin Noise です。
ごつごつの岩みたいです。

次は、Simplex Noise です。
ごつごつの岩みたいです。

次は、Sparse Convolution Noise です。
ごつごつの岩みたいです。

次は、Alligator Noise です。
ごつごつの岩みたいです。

というわけで、みんな、ごつごつの岩です(笑)。
それではいけなくって、それぞれのノイズの使い分けが肝心なんです!。
と、偉そうなことを言っていますが、それができれば達人です(笑)。
Chapter 4 てくすちゃ その1
Principled Shader には、テクスチャを貼り付けるタブもあります。
いろんな効果が出せます。

ディスプレースメントでも、テクスチャが使えます。

なので、SOP でテクスチャを使って、レンダリングして、画像データにして、ディスプレースメントすることができます。
というわけで、SOP でテクスチャを作ってみましょう。
長くなるので、Chapter を改めます。
Chapter 5 てくすちゃ その2
まずは、Alligator Noise です。
Grid に、Attribute Wrangle ノードをつないで、VEX関数の anoise で描いています。
はじめのが 1D で、次のが 2D です。
何に使えるでしょうか?。
2D のは、セルラーノイズにも似ているかもしれません。


次は、onoise です。
何に使えるでしょうか?。
エッチングした金属の表面に使えるでしょうか?。真鍮製のヤカンの表面に、でこぼこの加工を施したみたいなものにも使えるでしょうか?。


次は、Perlin Noise です。
何に使えるでしょうか?。
コンクリートを割った面のような、でこぼこの形状に使えるでしょうか?。


次は、snoise です。
何に使えるでしょうか?。
ちょっと想像がつきません。


次は、Simplex Noise です。
これは、Perlin Noise に似ているかもしれません。


次は、cwnoise です。
「チェビシェフ距離メートル法を使ってWorley(Cellular)ノイズを生成します。」だそうです。
なるほど、セルラーノイズです。
ここからは、赤い色をつけてみました(笑)。


次は、mwnoise です。
「マンハッタン距離メートル法を使ってWorley(Cellular)ノイズを生成します。」だそうです。
これも、セルラーノイズですね。
1d のほうは、cwnoise と同じです。もういちど確かめましたが、やはり同じ結果になりました。


次は、wnoise です。
「Worley(Cellular)ノイズを生成します。」だそうです。
なるほど、セルラーノイズです。


Chapter 6 てくすちゃ その3
波です。
画面の真ん中で生まれて、四方に広がってゆく波です。
この波では、波の高さは、広がってゆくにつれて小さくなってゆきます。

画面の左上で生まれて、右下に広がってゆく波です。
この波も、波の大きさが小さくなってゆきます。

画面の左上で生まれる波と、右上で生まれる波との、干渉です。
この波も、波の大きさが小さくなってゆく波です。

画面の中央で生まれた、「波連」です。
ちょうど、雨が落ちたところに広がる波紋を表現するのに使えます。
この波も、波の大きさが小さくなってゆきます。
MODO の「拡張MODOテクスチャ」には、シェーダーツリーに配置するだけで、雨のときの波紋を、Displacement してくれる便利な波があります。
Houdini では、VEX を使って、SOP で作ることになりそうです。

Chapter 7 考察
① Chapter 5 と Chapter 6 のテクスチャは、レンダリングして、画像ファイルにして使うことになります。
でも、もしかすると、画像ファイルにしないで、直接、シェーダーに、ネットワークでつなぐことって、たぶん、できるのだろうと思います。

② Houdini の場合、マテリアルを開発して、それを蓄積することが、肝要なのだろうと思います。
Chapter 8 メモ
① その後、「Material Builder」を使って、プリセットで用意されている「Burlap」「Cavities」「Rainbow」ノードをつないで、ディスプレースメントをかけるテストをしました。

② その後、「Material Builder」を使って、「aanoise」でノイズをかけて、木目を作るテストをしました。VOP ネットワークが少しずつ使えるようになってきているかと思います。