山里ぽん太

PostCard

03 February 2019

山里ぽん太は秋の日のヴィオロンのため息が身にしみるポストカードを作ろうと思いました。


Chapter 1 PostCard
Houdini のレンダー画像を、実際の印刷の工程に持ち込むにはどうすればよいでしょう?。
いや、別に難しいことではないのです。
レンダー画像を、イラストレータに貼り付ければ良いのです。
さっそくやって・・・みようと思うのですが、これがなかなか(笑)。
これまでにも何度か触れている EXR ファイルの取り扱いが、なかなか厄介です。
Chapter 2 Open EXR
Wikipedia を検索すると、こう書かれています。

OpenEXR(おーぷんいーえっくすあーる)はHDRI画像ファイルフォーマットで、インダストリアル・ライト&マジックによって作られたソフトウェアとセットのオープン標準としてリリースされた。
OpenEXRは、Artizen HDR、オートデスクのCombustion、Lustre、Flame、smoke、Toxik、Blender、CinePaint、Houdini、Lightwave、modo、After Effects 7 Professional、Mental Ray、PRMan、Digital Fusion、Nuke、Shake、Photoshop CS2、Pixel Image Editor、Filmlight Baselight、Digital Vision Nucoda、Blackmagic Design DaVinci Resolveなどでサポートされている。
また、Cg programming languageとmacOS(正確にはMac OS X v10.4以降)でもサポートされている。
HDRデータの可逆圧縮もサポートされている。

Photoshop でもサポートされていると書かれていて、たしかに開くことはできるのですが、色とか、明るさとか、いろいろ変わってしまいます。
そして、Illustrator では、EXR を直接開くことはできないので、なんとかして PNG に変換してあげなくてはいけません。
Chapter 3 EXR を Photoshop で PNG にする その1
というわけで、まずは、Houdini から書き出された EXR ファイルを Photoshop で開いてみます。
開く操作をすると、2回くらい、選択と確認を求められますが、なにも選択しないで、ただひたすらに return キーを押して先に進みます。
そして、グローバルメニューの「イメージ」の中にある「モード」を選択します。
選択状態で、色深度を見ると「32 bit / チャンネル」にチェックがついています。
そこで、「8 bit / チャンネル」にチェックを付け替えます。
そして、「別名で保存」で、PNG で保存します。
その結果は、こうです。
まずは、もとの EXR ファイルを、Preview で開いたものの、スクリーンショットです。

そして、Houdini から EXR で出力したものを Photoshop で開いて 8bit に変換して別名で保存したものです。

というわけで、いろいろ変です(笑)。
Chapter 4 EXR を Photoshop で PNG にする その2
というわけで、次の方法を試します。
色深度の変更とかなにもしないで、いきなり、PNGで「書き出す」方法です。
試してみると、こうなります。
まずは、もとの EXR ファイルを、Preview で開いたものの、スクリーンショットです。

そして、Houdini から EXR で出力したものを Photoshop で開いて PNG で書き出したものです。

というわけで、やっぱり変です(悲)。
Chapter 5 Preview で PNG にする
というわけで、Preview の「書き出す」で PNG に書き出してみましょう。
まずは、もとの EXR ファイルを、Preview で開いたものの、スクリーンショットです。

そして、Houdini から EXR で出力したものを Preview で開いて PNG に書き出したものです。

なんとなくよさそうです!!(喜)。
だがしか〜し!!(笑)。
Preview で書き出すと、ときどきうまくできないことがあります(え)。
こんなことになります!(うわ)。

真っ白です!。
雪景色です!(嘘)
メモリは 64GB 積んでいるので、たぶん、メモリ不足ということはないと思います。
こうなったときは、Preview を再起動したりすると、うまくできるようになることがあります。
でも、それでは、いまいちです。
Chapter 6 Houdini から PNG で書き出す
というわけで、Houdini から 直接 PNG に書き出してみましょう。
方法は簡単です。
mantra くんのパラメータ・ビューで PNG を指定するだけです。
結果はこうなります。
まずは、もとの EXR ファイルを、Preview で開いたものの、スクリーンショットです。

そして、Houdini から直接 PNG で書き出したものです。

バッチシです!!(笑)。
色深度も 8bit です。
コレで行きましょう!!。
Chapter 7 ポストカード
というわけで、Chapter 6 まで悪戦苦闘してきた秋の日のヴィオロンのため息が身にしみる絵は、ポストカードのタイトルに使います。
ポストカード、つまり、ハガキのサイズは、148mm かける 100mm 。
そして、印刷屋さんに持ち込むときは、上下左右に 3mm ずつの塗り足しをつけます。
なので、サイズは、都合、154mm かける 106mm となります。
この寸法から、Houdini でレンダリングするサイズを計算することになります。
ちょっと計算してみましょう(笑)。
154 / 25.4 * 600 = 3637.7953  →  3640 pixel くらいで(笑)。
だって、Houdini Indie でレンダリングできる最大サイズは、4096 pixel なんですもの(笑)。
Chapter 8 できました!
というわけで、Illustrator の上で、写真と合わせてみました。
これはこのまま絵葉書として使えます。
秋の日のヴィオロンのため息が身にしみる絵をタイトルバーに使ったポストカードの完成です。
もちろん、書き文字は、差し替えます(笑)。

Chapter 9 メモ
① 取り扱いに苦労していた 32bit EXR ファイルの取り扱いにを、いろいろと工夫してみた、というものです。結果として、Houdini から、直接 PNG ファイルを書きだしたらどうだろう、というようなことです。しばらくこれでやってみて、また、不具合とかが発見されたら、対応を試みようと思います。